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療育
2024.7.23

療育の5領域ってどんなこと?~健康・生活~

以前から児童発達支援のガイドラインには記載がありました「5領域」ですが、今年度より児童発達支援及び内容を新たに放課後等デイサービスでも、支援内容に盛り込んでいくことが求められるようになりました。

ただ、“求められるようになった”から、やるのではなく、実際お子様たちの育ちを総合的に観察し表面化している困りごとの背景を探ろうとする過程で、この5領域は自然と網羅されていくものと考えています。

今日は、「健康・生活」についてです。

児童発達支援の「健康・生活」のねらいは、

〇健康状態の維持・改善
〇生活のリズムや生活習慣の形成
〇基本的生活スキルの獲得  です。

そして支援内容は以下になります。

★健康状態の把握
未就学の子どもたちは、ただでさえ自分の体調不良を訴えたり異変を伝えることが難しく、そこに発達過程・特性上、意思表示の困難さを持っていたり感覚の特異性を持っている子どもたちも少なくありません。そうした子どもたちのサインに気付ける、きめ細やかな観察を行います。

★健康の増進
健康な生活をつくるには、食事、睡眠、排せつなどの基本的な生活リズムを身に着けられるような支援に加え、健康な生活に欠かせない「食事」を楽しむことができるよう、“食を営む力”を育み、食べるという行為そのものの機能向上のため、食事をとるための座った姿勢に対する観察や、口腔機能、もぐもぐ・ごっくんという咀嚼と嚥下機能の観察や、食具を操作するための運動機能などに着目していきます。

この辺りは、総合支援型の療育だけでは難しく、医師や、理学療法士等とも連携し、療育でできることを行っていきます。そのため、リハビリテーションの実施も支援の一つとして含まれています。

★基本的生活スキルの獲得
その子の発達の現在地を観察した上で、できることを一つずつ増やしていくようなかかわりを持っていきます。

★構造化により生活環境を整える
子どもたちが「自分でできた」という体験を増やしていくことは重要です。そのため、子どもが取り組みやすい物的環境を整えたり、視覚的に「わかる」をつくってあげることも支援の一つです。

これらは「未就学児期」に取り組む内容となっておりますが、発達に年齢は関係ありません。発達は連続性があり、また、その進む速さには多様性があります。

一つひとつ段階を進んでいくことの方が重要なのです。

放課後等デイサービスのお子様にも、まずはこちらの土台の部分を確認することから、支援を進めていければと思っております。